社長の四国お遍路記「第2話」

来年は閏年(うるうどし)です。
お遍路は逆打ち(逆打ちとは88番から逆に周ることを言います)となります。
閏年の逆打ちは通常の周りの3倍もご利益があると言われております。
ただし1年間で周らなくてはいけません。
なぜ閏年は逆打ちをするかといいますと、このような言い伝えがあります。
その昔愛媛県松山市付近で庄屋をやっていた衛門三郎さんという方いました。
衛門三郎は8人の息子さんがいて平和に暮らしていました。
ある時、門に毎日托鉢(たくはつ)に来ていた坊さんが、うっとしいと追い払っていましたが、しつこく来るので棒や石を投げて追い払いました。
坊さんが来なくなり、その後、衛門さんの息子全員亡くなりました。
さらに庄屋も潰れてしまいました。
ある時衛門さん夢を見ました。
ひょっとするとあの托鉢していた方は、お大師(弘法大師)様ではなかったのか、それから衛門さんは弘法大師を追いかけて八十八を周りました。
十数週周り追いかけましたが、いっこうに追い付かずそれではと逆周り(逆打ち)をしました。
12番札所、焼山寺山中でやっと会えましたが、衛門さんは息を引き取る寸前でした。
弘法大師が、「死ぬ前の何か願い事はないかと」と尋ねました。
衛門三郎は「また生まれ変わってまた庄屋をやりたい」
と答えました。
その際、弘法大師は玉石を授けました、そして、その後その石を持って生まれた赤子がいました。その子は庄屋の当主になりました。
51番石手寺(道後温泉近く)の伝説として語られています。

株式会社東洋不動産
代表取締役
邑田一夫